祈り花

終わらない祈りの物語
廻る命の詩

夜に生まれた 灯を別つ彼方
誰も知らない ただ唯一の世界
一人

彼は知っていた 其の手で為す事
架けた現世に いざ導く調

永久に潰えぬ使者の業

月の裏側に咲く命が
燃え尽きて果てて逝く
終わらない祈りの物語
常夜の花の夢
廻る命の声

幾千の星が朽ちて消えた
漂う風はあの日と変わらず
虚ろな目は何も捉えず
霞んでゆく両の手にも気付かぬ
愚かな使者の最後の夜に

月の裏側に咲く命が
燃え尽きて果てて逝く
終わらない祈りの物語
溶け出す花の夢

月の裏側に立つ命が
燃え尽きて果てる瞬間
変わらない祈りの物語
常夜の花の夢
廻る命の詩

一片の祈りがまた生まれた